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2020年05月28日

AMD Ryzen 3000シリーズでどこまでAdobe製品を使った時のパフォーマンスが改善されたのか?

2019年8月7日の記事にいくつかの情報を追記しました。

低価格で8コア16スレッドを実現したAMDのRyzenは、現在第三世代が発売されており、最終的には16コア32スレッドモデルが発売される予定となっています。何十MBという大容量3次キャッシュの搭載、7nm製造プロセスの導入、予測分岐技術「TAGE」の導入によって、第二世代よりも大幅にIPCが良くなっており、シングルスレッド性能・マルチスレッド性能共に大幅な向上を果たしています。
ところで、PhotoshopやPremiereといったAdobe製品はクリエーターなどによく使われているソフトウェアですが、長年4コアモデルのプロセッサに最適化されてきた事で、今まではIntelのプロセッサの方が効率的に処理が出来ていた部分がありました。Intelのプロセッサには、今回第三世代Ryzenで導入されたTAGEがHaswell世代から導入されており、AVX2といった比較的新しい命令セットも搭載されています。そして、第三世代Ryzenは、AVX2に関しても改善しており、Intelのプロセッサとほぼ同等の性能を引き出す事が出来ています。Ryzen 9 3900Xのように12コア24スレッドを持つプロセッサは、果たしてどこまでAdobe製品で性能を発揮するのでしょうか?

海外の有名サイトの一つ「Tech Powerup」にAdobe製品に関するベンチマークが掲載されています。

◇AMD Ryzen 7 3700X Review
https://www.techpowerup.com/review/amd-ryzen-7-3700x/10.html

Photoshopでのベンチマークテストは、「We run the latest Photoshop CC through a battery of typical editing tasks, like image resize, various blurs, sharpening, color and light adjustments, and image export.」と書かれているので、よく使うフィルタ処理を使って測定したそうです。
Premiereでのベンチマークテストは、「Unfortunately, most of Premiere Pro is single-threaded, and media encoding is highly GPU accelerated, so benchmarking "export" on the CPU makes little sense. For our testing, we're using the software's "object tracking" functionality, which automatically scans through a video to follow a specific person or object−this task does indeed use more than a core, but doesn't fully scale. A lot of memory is consumed and accessed in the process (over 10 GB for our test scene).」と書かれていますが、このソフトウェアはシングル重視であり、エンコーディングはGPUエンコードを行うようになっているので、「書き出し」では純粋なCPUテストが出来ないようです。そこで、オブジェクトトラッキング機能を使う事で、プロセッサの性能を測っているようです。

このサイトのグラフを見れば分かりますが、第三世代Ryzenは、Intelのメインストリーム向けの第9世代・第8世代Core i9/Core i7にかなり追いついており、第一世代・第二世代Ryzenよりも格段にAdobe製品での性能が発揮出来ています。しかし、それでもIntelのプロセッサに少し負けているのは、Adobe製品が互換性の事も考えて4コアで処理が最も行い易いように設計されているからです。Intel・AMDを問わず、コアが多ければ多いほど、「遊び出す」コアが増える事になりますので、マルチスレッド性能が優れている12コア以上のメニーコアプロセッサでは、現在のAdobe製品で性能を発揮する事が出来ません。PhotoshopやPremiereを使っているユーザーは未だに4コア8スレッドのプロセッサを搭載しているマシンで使っている人が多い事、メニーコアプロセッサ向けのソフトウェアを作るのが難しい事を考えますと、これから先も下位互換性の観点からAdobe製品はメニーコアプロセッサ向けに最適化する事は無いのかもしれません。

Adobe製品を使った時に、AMDの第三世代のRyzenがIntelの第9世代・第8世代のCore i9/Core i7に負けてしまう原因は、「フルコア時のクロック周波数が低い事」、「コアの数が多過ぎて、遊んでしまうコアが増え、本来のコアの性能を発揮出来ない事」の2点が考えられるでしょう。Adobe製品を使うのであれば、Intel・AMD問わずに、8コア16スレッドモデルまでにしておいた方が良いかもしれませんね(^_^;)。

Adobe製品を使うのであれば、インテルならCore i7 9700K/8700K、Core i5 9600K/8600Kがバランスが良く、AMDならRyzen 7 3700X、Ryzen 5 3600/2700X/2700/2600X/2600がバランスが良さそうです。

◇AMD Ryzen 7 3700X & Ryzen 9 3900X Workstation Performance
https://techgage.com/article/amd-ryzen-7-3700x-ryzen-9-3900x-workstation-performance/3/

こちらのサイトでは、Premiereで面白い現象が起こっています。どうやらRyzenは、NVIDIAのCUDAを使ったハードウェアエンコードとの相性が悪いかもしれません。Ryzen+Geforce GTX/RTXによるハードウェアエンコードを考えている場合には頭の片隅に置いておいても良いかもしれません。

ちなみに、x264/x265による動画エンコードでも、メニーコアで最大限に処理出来る限界があります。x264/x265では最大16スレッドまでしか処理に使えないという限界がありますので、12コア24スレッド以上になりますと、コアが遊び始めてコア本来の性能を最大限に発揮出来ません。複数の処理を同時並行するのであれば、ある程度導入する意味があると思いますが、一つの処理を順次バッチ処理していきたいのであれば、x264/x265では最大でも8コア16スレッドのプロセッサにしておくのが無難と言えるでしょう。

◇【CPU戦争】実践者が語る、これが真実だ


もか太郎の動画には、具体的なデータが無く、自分の経験論だけで語っているので、あまり信用しない方が良いでしょう。グラフィックボードについて勉強したとコメント欄で書いていますが、その具体的な事は書かれていませんし、動画にも示されていません。

Ryzen 9 3950Xはコア数が多いので、ソフトウェアエンコードではデスクトップ最強の一角に間違いないでしょう。しかし、一方で、海外の有名サイトでベンチマークや実際のAdobe製品でのハードウェアエンコードの結果が芳しくありません。
TECHGAGE以外にも、条件によって、Premiere Pro CCを使った編集で、Ryzen 9 3900Xがコマ落ちが激しい場面をデータ取りしている記事がありました。スレッド数が多ければ良いと言うわけではなく、ソフト側が対応していなければ、並列処理は何の役にも立ちません。どのソフトウェアも、最大8コア16スレッドが現在では最適なのでしょう。

◇動画クリエーターが選ぶべきCPUは?【Intel vs AMD 2019夏の陣】
https://vook.vc/n/1761
posted by takatan at 20:42| 大阪 ☁| PC and Phone | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする