最近の記事

2021年03月17日

Chromebookは最も容易にLinux環境を構築可能

Chromebookには、Gentoo Linuxをベースに開発されたOS「Chrome OS」が搭載されています。基本的には、LinuxカーネルとGoogle開発のデスクトップ環境とGoogle Chromeを一体化したOSで、Google Chromeを通してコンピューティング作業を行えるように設計されています。
近年、Androidアプリを使える機能が正式に有効化された事で、YouTubeなどでAndroidアプリが使える事を強調するレビュアーが多いですが、実際にはAndroidタブレットを置き換えるぐらい互換性があるというわけではありません。Androidアプリは、どうしてもAndroidというモバイル向けOSに最適化されているので仕方が無い部分ではあります。

しかし、Chrome OSはLinuxモードを搭載しており、コンテナ技術で仮想環境を構築し、その中でDebian(Buster)を使えます。つまり、Chrome OSの本領は、オンラインサービスを主に使うChrome OSの基本機能とLinuxアプリを使えるLinuxモードにあると言えます。
DebianというLinuxディストリビューションが使えるという事は、パッケージ管理システムであるAPTで膨大なLinuxアプリをインストールする事が可能で、開発環境やオフライン環境を作る事が出来ます。Chromebookの低価格モデルは、CPUがそれほど高性能では無いので、軽量なアプリケーションをインストールするのが現実的ですが、10万円前後ぐらいのモデルであれば、動作が重めのアプリケーションでも快適に動作させられます。

◇Chromebook で Linux(ベータ版)をセットアップする
https://support.google.com/chromebook/answer/9145439?hl=ja

Chrome OSでLinuxモードを使える方法がGoogle公式で公開されています。Chrome OSの設定のトグルボタンをオンにするだけで、仮想環境上にDebianがインストールされます。Debianをインストールすると、ターミナルが使えるようになり、ここからAPTの各種コマンドが使えます。基本的にはターミナルによるコマンド操作ですが、Synaptic Package Managerをインストールする事が出来るので、それをインストールすれば、以後はGUIでアプリケーションのインストールが行えます。

◇ADD SYNAPTIC TO YOUR CHROMEBOOK FOR EASY LINUX PACKAGE MANAGEMENT
https://chromeunboxed.com/add-synaptic-to-your-chromebook-for-easy-linux-package-management/

Chrome OSのLinuxモードでは、GIMP・Emacsなどのインストールが出来る事が確認されています。仮想環境に入っているのがDebianであるので、対応アプリはほぼ全て使えるでしょう。FcitxやMozcを入れておくと日本語入力環境も整えられます。表計算ソフト「gnumeric」、ワープロソフト「Abiword」は軽量なので、Chromebookとの相性も良いでしょう。

◇HP Chromebook 14a に gimp を簡単インストール。
https://casually.hatenablog.com/entry/2021/01/04/231843

◇How to install Emacs on your Chromebook!!!
https://qiita.com/wakadori_Mk2/items/8d43993ff515c53e830d


開発環境ですが、AtomやEmacsやGitなどをLinuxモードで使えるので、それらで開発をしている人はある程度Chromebookで作業が行えます。Googleが公式で紹介しているのが、Linux版Android StudioでのAndroidアプリの開発です。Chrome OSにAndroid稼働機能がある事もあり、Android Studioとの相性は良いようです。Androidエミュレータを使わなくて済み、実機で動作確認する際はChrome OSの方で行えば良いので効率は良さそうです。

◇開発環境
https://developer.android.com/topic/arc/development-environment?hl=ja

Linuxモードをフルに使いたい場合は、出来るだけメインメモリーやストレージの容量が多いモデルを購入するのが良いでしょう。CPUに関しては、動作させるアプリ次第ですが、Chrome OS自体がかなり軽いOSであり、単純にGIMPやEmacsやAndroid Studioなどを使う分には多少性能が低めのCPUでも問題は無いと思われます。

Linuxを使った事がある人は分かると思いますが、インストール時にブートローダ「GRUB2」のインストールに失敗するなどインストール時にトラブルが起こる事があります。そういう手間を省いて、Linux環境を使えるようにする点で、Chromebookは優れた端末と言えるでしょう。

Chromebookには自動アップデートを行ってくれる期間「自動更新ポリシー」が設定されています。最近発売された機種は、8年ぐらい期間が設けられているので問題は無いですが、もし、それ以上使う際にLinuxモードで環境を構築しておけば、そのままLinuxマシンとして使う事も出来るでしょう。
posted by takatan at 16:03| 大阪 | linux | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする